仙台白百合学園同窓会

ご挨拶

同窓会会長 佐藤則子

同窓生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。

この度、阿部会長の後を引き継ぎ、令和5年度より会長をお引き受けする事となりました第34回生 佐藤則子と申します。仙台白百合学園同窓会は、従順・勤勉・愛徳の教訓のもと同じ学び舎で育ち絆を深めあった同窓生の交流の場として、そして現在の在校生への支援につながる活動をしております。どうぞよろしくお願いしたします。
母校の同窓生の歴史は、仙台白百合学園の前身にあたる「私立仙台女学校」の第1回卒業生、明治28(1895)年3月の4名の卒業生から始まりました。私立仙台女学校卒業生は12回生まで。その後「仙台高等女学校」と変わり、明治41(1908)年3月の卒業生は「仙台高等女学校第1回卒業生」となりまして仙高女生は41回生までいらっしゃいます。時は流れて、昭和23 (1948)年4月には全国の姉妹校と同じ校名「仙台白百合学園」に統一され、昭和24(1949)年3月「仙台白百合学園第1回卒業生」の歩みになりました。令和5年3月には仙台白百合学園同窓会新会員として第75回生・エンカレッジコース15回生をお迎えいたし、現在約12,000名以上の会員の皆様へ会報「しらゆり」をお届けしております。
私は2017年7月に卒業後30年にあたり総会当番を務めました。東日本大震災を経て、二年振りの総会でしたので、参加申し込みの問合せが日増しに増え続け、総会当日は大変な賑わいとなりました。○○ちゃん!と遠くから名前を呼び合い、駆け寄っては近況を語りながら再会を喜ぶ明るい声に溢れました。笑いと涙に包まれた会場の雰囲気は学園にいるかのようにリラックスしたものとなり、憧れの先輩に告白めいたご挨拶をする姿、ご近所の方を会場に見つけてお互いに年齢を公開し合う姿もあり、世代を超えた母校の絆を感じました。これまで先輩方が築かれた仙台白百合学園同窓会とは、卒業してからも新たな友情が育つ所なのだと感銘を受け、次の世代にも引き継いて行きたいと思いました。皆さまのご支援を賜りながらこの大役を全うできるよう努めてまいります。役員と共に同窓会の継続・発展に繋げていきたいと考えております。

会員の皆様の同窓会活動への積極的な参加をお願い申し上げます。 

令和5年5月吉日
仙台白百合学園同窓会 会長 佐藤則子

同窓会会員名簿刊行にあたって・・・名誉会長・学校長 藤田 正紀

名誉会長・学校長 藤田 正紀

 多くの会員の皆様のご協力のもと、学園創立130年の記念事業として、2009年以来となる新会員名簿が刊行の運びとなりましたこと、心よりお喜び申し上げます。
 この4月の校長就任とともに同窓会名誉会長というお役目をいただき、その責任の重さを噛みしめているところです。さらに、記念事業として刊行される会員名簿にごあいさつを書くという大役までいただき、恐縮すると同時に光栄の限りです。
 今さら述べるまでもありませんが、仙台白百合学園は、神の前に誠実に生き、愛の心をもって人類社会に奉仕できる女性を育てることを建学の精神としています。十七世紀の終わりにフランスのルヴェヴィルに始まった修道女会の奉仕活動・教育活動が海を越えて函館の地にたどり着き、そこからさらに日本全国へと活動を広げていったことが、本学園のルーツすなわち根の部分になっています。
 今でこそ、ヨーロッパと日本の間を行き来することは、さほどの苦労なくできる時代ですが、その当時、修道女たちがどれほどの覚悟を持ち、仙台に到着するまでにどれほどの苦難を伴っていたのかは、想像に余りあるところです。それでもなお修道女たちを突き動かしたものは、「愛の心をもって人類社会に奉仕する」という精神だったのではないでしょうか。「愛」という言葉は私たちの日常生活の様々な場面で見聞きする言葉です。しかしながら、本学園がよりどころとしている「愛の心」は決してその場限りのものではない、国境を越えても時代を超えても色あせない「愛の心」です。
 この名簿に記載されているすべての方々がそのような教育を受けてきたことを思うと、決して大げさではなくある種の感動を覚えます。脈々と受け継がれてきた白百合の心が、この先も人類社会の中で花を咲かせ続けることを願ってやみません。
 末筆になりますが、同窓会の益々のご発展と会員の皆様のご健勝を祈念して、刊行のご挨拶とさせていただきます。

同窓会名簿刊行によせて・・・前学校長 渡邉 瑞穂

前学校長 渡邉 瑞穂

 学園創立130周年を記念しての同窓会名簿の刊行を、心よりお喜び申し上げます。 長い尊い積み重ねによって刊行されている同窓会名簿。平成10年度紫山移転後も、ほぼ10年毎のサイクルで刊行されていることに、中心となられた委員の方々、役員の皆様の労苦を想うとき、相当の母校愛をそこに感じ、それが、どれほど学園を支えて下さっているかと、深い感謝の念を覚えます。
 1895年(明28)第1回卒業生は本名簿記載通り4名。そこから明治の終わりには既に生徒定員200名となり、大正末には定員400名。その後、第二次世界大戦の惨禍を越え、昭和、平成と、その発展の歩みは、まさに、日本全体が力一杯、精一杯励んできた勢いと逞しさに重なります。
 学園の様々な場面で「白百合ファミリー」という言葉が使われ、互いの関わりをその温かな響きに重ね、気持ちを交し合います。
 学園に関わる人々が、その深い絆を思い起こす言葉はたくさんあるでしょう。そしてそれは、何よりカトリックのミッション校であるルーツに連なり、連綿として受け継がれてきた、いわば普遍の価値を示すものと言えます。卒業し、様々な境遇で生きていく中で、喜びと安定の時ばかりでなく、時に喧騒と迷いに、拠るべきものを望むとき、「備えられた言葉 心」は確かな導きとなっているでしょう。
 同窓生の皆さんは当然のことながら年齢の差があり、育った背景の違いもあります。しかし、なればこそ、全てが、「聖書の教えに従って」という建学の精神に貫かれていることから結ばれる共感の思い。それは、歳を重ねれば重ねるほど増してくると思います。
 その意味で、この同窓会名簿の刊行は、とても意義深い、絆の結び目となるとも思います。多くの方々が、この名簿を手元に置いてくださることを心より願っております。
 時は移り、人は変わっても本学園のすばらしい伝統は、皆様方の熱意に支えられながら、今後も更に創造、発展し、充実を遂げていくことであろうと確信します。
 「いつも喜んでいなさい 絶えず祈りなさい どんなことにも感謝しなさい」
〈聖パウロ テサロニケI 5/16-18〉 この学園で学んだ全ての人が、「祈り」の強さと導きを信じられる人でありますように。

同窓会のあゆみ

当初、同窓会の会長には学校長が就任していましたが、第12代前田照子学校長のご配慮で新たな同窓会の組織が1980年(昭和55年)に確立し、学校長は同窓会名誉会長となりました。

1895年(明治28年)4月私立仙台女学校第1回卒業生4名
1917年(大正6年)同窓会会報創刊号発刊(会報創刊号~24号までは学校長が同窓会会長であったため学校が発刊していた。)
1926年(大正15・昭和元年)仙台白百合学園東京支部設立
1931年(昭和6年)3月ピアノ寄贈
1943年(昭和18年)12月仙台高等女学校最後の同窓会報発行
1952年(昭和27年)12月生徒会編集部と共同で「六十年のあゆみ」発行
1967年(昭和42年)12月「75周年の思い出」発行
1980年(昭和55年)6月新体制同窓会設立・会則の制定と役員選出
学校長 前田照子 名誉会長に就任
初代会長 豊島ふみ就任
1980年(昭和55年)9月同窓生による会報「しらゆり」創刊号発行
1981年(昭和56年)4月「勝利の聖母子像」寄贈(本町・体育館落成記念)
1983年(昭和58年)5月学園創立90周年記念会員名簿発行
1985年(昭和60年)4月名誉会長 飯山義子就任
1985年(昭和60年)10月仙台白百合学園同窓会岩沼支部設立
1988年(昭和63年) 4月名誉会長 三ツ谷絢子就任
1992年(平成4年) 6月5,000万円を同窓会室建設資金として学校へ贈呈
1993年(平成5年)学園創立100周年記念事業
1993年(平成5年)3月ヴァチカン訪問ヨーロッパ旅行
1993年(平成5年)5月鈴木秀太郎氏記念コンサート
1993年(平成5年)6月2,500万円を百周年記念寄付金として学校へ贈呈
記念総会及び祝賀会(記念公演 倉本 聰氏/ミニコンサート 浅見吉子氏)
同窓会の歌・同窓会旗 作成 記念誌「一粒の麦」発行
1993年(平成5年)12月第1回クリスマス会開催
1995年(平成7年)4月同窓会年会費(2,000円)納付始まる
1997年(平成9年)6月花京院最後の同窓会総会
1998年(平成10年)2代目会長 本宮俊子就任、紫山移転記念事業の実施
1998年(平成10年)7月浜尾 実氏講演
1998年(平成10年)12月同窓会室 建設資金5,000万円にてパイプオルガン設置となる
1999年(平成11年)4月聖堂2階にステンドグラス「碧空」(榎戸悦氏高校8回製作)寄贈
1999年(平成11年)11月紫山移転記念会員名簿発行
2000年(平成12年)4月名誉会長 渡辺智恵子就任、学校長より卒業50年以上の総会参加者に祝メダイ贈呈
2000年(平成12年)8月中高学園祭に参加 第1回同窓会ギャラリー(展示室)
2001年(平成13年)9月第1回姉妹校「盛岡白百合学園」訪問の旅
学校長より卒業50年総会参加者に「金祝メダイ」の贈呈始まる同窓会会則の改正
2002年(平成14年)3代目会長 石川ヨシ就任
2002年(平成14年)6月「金祝」と共に卒業25年 総会参加者に「銀祝メダイ」贈呈始まる
2003年(平成15年)9月第2回姉妹校「函館白百合学園」訪問の旅
2003年(平成15年)11月第11回クリスマス会から「主の降誕祭のミサ」と懇親会になる
2004年(平成16年)3月学園創立110周年記念シャルトル・イタリア旅行
2004年(平成16年)10月故豊島ふみ元会長の寄付により「豊島基金」設立
2005年(平成17年)4月豊島基金から「スカラー制度への援助金」(年間1名分)運用始まる
2005年(平成17年)11月第3回姉妹校「八代白百合学園」訪問の旅
2007年(平成19年)11月 もういちど修学旅行「沖縄」の旅
2008年(平成20年)4代目会長 池田まり就任、同窓会会則一部改正、学園創立115周年・紫山移転10年記念事業
2008年(平成20年)9月遠藤恭子&中・高オーケストラジョイントコンサート
2009年(平成21年)3月同窓会会員名簿発行
2009年(平成21年)4月名誉会長 青木タマキ就任
2011年(平成23年)6月東日本大震災のため同窓会総会延期
2011年(平成23年)9月仙台白百合学園同窓会東日本大震災追悼ミサ
2012年(平成24年)7月東日本大震災により2学年当番合同総会、480名参加同窓会会則一部改正
2014年(平成26年)5代目会長 市川琴子就任、同窓会会則一部改正
2014年(平成26年)9月通信制課程(エンカレッジコース)初めての卒業式・同窓会入会式
2016年(平成28年)9月同窓会ギャラリーにカフェを併設
2017年(平成29年)4月名誉会長 渡邉瑞穂就任、6代目会長 阿部利枝就任、池田まり元会長からの寄付(平成26年)により「豊島基金」とあわせ「豊島・池田基金」を設立
2019年(平成31年)4月名誉会長 藤田正紀就任
2019年(令和元年)10月学園創立125年記念同窓会会員名簿発行

*会報「しらゆり」は41号同窓会ギャラリーは第20回、クリスマス会は第27回を迎える。

同窓会沿革

本学園はフランスのシャルトルに母院を持ち、ローマに総本部を置く
シャルトル聖パウロ修道女会が経営する女子教育のためのカトリックミッションスクールである。

1892年(明治25年)3月24日シャルトル聖パウロ修道女会の修道女来仙。
1892年(明治25年)12月28日「私立仙台女学校」として設立認可。
1893年(明治26年)4月1日開校
1907年(明治40年)3月8日高等女学校の認可を受け「私立仙台高等女学校」と改称。
1919年(大正8年)「仙台高等女学校」と改称。
1945年(昭和20年)7月10日空襲により校舎全焼、1947年(昭和22年)3月まで東六番丁小学校、ウルスラ修道院を借用して授業を継続する。
1948年(昭和23年)4月「仙台白百合学園」と改称し新制中学校・高等学校を併置、校章も梅の花から百合に改め、東京、湘南、函嶺、函館、盛岡、八代にある姉妹校と同じ歩みをつづけることになる。
1949年(昭和24年)4月第三期工事完了、戦災復興一応成る。
1952年(昭和27年)12月講堂兼体育館竣工、創立60周年記念式典挙行。
1955年(昭和30年)4月幼稚園開園。
1957年(昭和32年)3月鉄筋三階建新校舎完成(中央校舎)。
1961年(昭和36年)4月小学校を併設開校。
1962年(昭和37年)4月鉄筋三階建新校舎完成 (南校舎)。
1965年(昭和40年)4月隣接の県有地を購入し校地拡張。
1966年(昭和41年)4月短期大学開学。
1969年(昭和44年)11月幼稚園鉄筋二階建新園舎完成。
1970年(昭和45年)5月南校舎四階建増築工事完了。
1973年(昭和48年)3月特別教室鉄筋・鉄骨五階建(一部四階ならびに六階)完成(北校舎)。
1973年(昭和48年)10月隣接地を購入し校地拡張。
1976年(昭和51年)7月幼稚園舎屋上に体育室増築工事完了。
1980年(昭和55年)3月新講堂兼体育館竣工。
1992年(平成4年)6月小学校二階建校舎増築工事完了。
1993年(平成5年)7月創立百周年記念式典挙行。
1996年(平成8年)4月仙台白百合女子大学開学。
1998年(平成10年)4月泉区紫山に移転開校。
1999年(平成11年)6月西側隣接地を購入し、駐車場を整備。
2006年(平成18年)3月小学校校舎北側に「マリアハウス」完成。
2011年(平成23年)3月東日本大震災(校舎一部損傷)。
2012年(平成24年)9月小学校開校50周年記念式典。
2013年(平成25年)6月創立120周年記念コンサート・パウロ祭開催。
2014年(平成26年)4月高等学校通信制課程 エンカレッジコース開設(女子のみ)。
2018年(平成30年)6月創立125周年記念ミサ。